英語:単語量増加で難易度が上昇(ほぼ確定)

読解量・単語の量は共通テストだと大幅に増える見込みです。

河合塾の調べでは、共通1次試験の英語総語数は、1988年度は約2500語でしたが、近年のセンター試験では4千語を超え、2019年度は約4200語。これが共通テストの試行調査は約5400語と一気に増え、各大学の個別入試と比べても突出しています。80分間でどれだけの生徒が最後まできちんと読み切れるでしょうか。

東京大の前期も15年前の2400語程度から19年度は3千語程度に。早稲田大政経学部も約3500語、慶応大商学部も約3100語。難関大で増えていないのは1千語程度で推移する京都大などごくわずかです。

もちろん語数と難易度は比例するとは限りません。東大や京大の出題は奥が深く、思考力を試す良問です。気になるのは、長文化するだけで深みのない出題が増えていること。昨今は、雑誌や新聞からの引用も目立ちます。こうした文章は、最初から最後までしっかり読解しなくても、問題文や選択肢をまず読む、結論から読むなどの「受験テクニック」で解答できてしまうものも少なくありません。

※朝日新聞2019年11月16日朝刊「(変わる進学 大学入試新時代へ)英語長文化にどう対処」/コメントは河合塾講師・成川博康さん

単語の量が増えたからと言って、必ずしも難易度が上がるわけではないのは、上記の河合塾講師のコメントにある通りです。

ただ、近年の高校生は新聞・本の読書量が大幅に低下しています。当然ながら読解力も高くありません。

一部のトップ進学校を除けば、高校教員の多くが「共通テストは読解量が極端に増えている。英語でも国語・数学でも読解力がないと回答できない。結果的には難易度は上がるのではないか」と指摘しています。